MQ_OPEN
Section: Linux Programmer's Manual (3)
Updated: 2014-12-31
Index
JM Home Page
roff page
名前
mq_open - メッセージキューをオープンする
書式
#include <fcntl.h> /* For O_* constants */
#include <sys/stat.h> /* For mode constants */
#include <mqueue.h>
mqd_t mq_open(const char *name, int oflag);
mqd_t mq_open(const char *name, int oflag, mode_t mode,
struct mq_attr *attr);
-lrt でリンクする。
説明
mq_open() は、新しい POSIX メッセージキューを作成するか、既存のキューを オープンする。キューは name で識別される。
name の構成の詳細については mq_overview (7) を参照。
oflag 引き数には、関数呼び出しの操作を制御するフラグを指定する (oflag の値の定義は <fcntl.h>
のインクルードにより得られる)。 oflag には、以下のうちいずれか一つを必ず指定しなければならない。
- O_RDONLY
-
メッセージの受信専用としてキューをオープンする。
- O_WRONLY
-
メッセージの送信専用としてキューをオープンする。
- O_RDWR
-
メッセージの送受信両用としてキューをオープンする。
0 個以上の下記のフラグを、ビット単位の OR (論理和) で oflag に追加で指定できる。
- O_CLOEXEC (Linux 2.6.26 以降)
-
メッセージキュー記述子に close-on-exec フラグをセットする。 なぜこのフラグが有用かについての議論は open(2) を参照。
- O_CREAT
-
存在しない場合、メッセージキューを作成する。 メッセージキューの所有者 (ユーザー ID) とグループ所有権 (グループ ID) は、
それぞれ呼び出し元プロセスの実効ユーザー ID と実効グループ ID に設定される。
- O_EXCL
-
O_CREAT が oflag に指定され、かつ指定された名前 name を持つキューがすでに存在する場合、エラー EEXIST
で失敗する。
- O_NONBLOCK
-
非停止 (nonblocking) モードでキューをオープンする。 mq_receive(3) と mq_send(3) は、通常は停止
(block) する状況において、エラー EAGAIN で失敗するようになる。
oflag に O_CREAT を指定する場合、追加で 2つの引き数を与える必要がある。 mode
引き数は、新しいキューに適用される許可設定 (permission) を、 open(2) と同じように指定する (許可ビットのシンボル定義は
<sys/stat.h> のインクルードにより得られる)。 許可設定はプロセスの umask でマスクされる。
attr 引き数は、キューの属性を指定する。詳細は、 mq_getattr(3) を参照。 attr が NULL
の場合、キューは実装で定義されたデフォルト属性で作成される。 Linux 3.5 以降では、2 つの /proc
ファイルがあり、これらのデフォルト値を制御できる。 詳細は mq_overview(7) を参照。
返り値
成功すると、 mq_open() はメッセージキュー記述子 (message queue descriptor) を返す。
メッセージキュー記述子は他のメッセージキュー関連の関数で使用される。 エラーの場合、 mq_open() は (mqd_t) -1
を返し、 errno にエラーを示す値を設定する。
エラー
- EACCES
-
キューは存在するが、呼び出し元が指定されたモードでそのキュー をオープンする許可を持たない。
- EACCES
-
name にスラッシュが 2 個以上含まれていた。
- EEXIST
-
oflag に O_CREAT と O_EXCL の両方が指定されたが、指定された名前 name を持つキューがすでに存在する。
- EINVAL
-
oflag に O_CREAT が指定され、かつ attr が NULL 以外だが、 attr->mq_maxmsg か
attr->mq_msqsize が不正であった。 これらのフィールドは両方とも 0 より大きくなければならない。
プロセスが特権を持たない (CAP_SYS_RESOURCE ケーパビリティを持たない) 場合、 attr->mq_maxmsg と
attr->mq_msgsize は、それぞれ上限 msg_max、 msgsize_max 以下でなければならない。
また、特権プロセスの場合でも、 attr->mq_maxmsg は HARD_MAX 上限を超えることはできない。
(これらの上限に関する詳細は mq_overview(7) を参照。)
- EMFILE
-
そのプロセスがオープンしているファイルとメッセージキューの数が プロセス毎の上限に達している。
- ENAMETOOLONG
-
name が長過ぎる。
- ENFILE
-
システム全体でオープンしているファイルとメッセージキューの合計数が システム上限に達している。
- ENOENT
-
O_CREAT フラグが oflag に指定されなかったが、指定された名前 name を持つキューが存在しない。
- ENOENT
-
name が "/" だけで、その後ろに他の文字が続いていなかった。
- ENOMEM
-
十分なメモリーがない。
- ENOSPC
-
新しいメッセージキューを作成するのに十分な空間がない。 このエラーはおそらく queues_max 上限に抵触したため起こったのだろう。
mq_overview(7) を参照。
属性
マルチスレッディング (pthreads(7) 参照)
関数 mq_open() はスレッドセーフである。
準拠
POSIX.1-2001.
バグ
2.6.14 より前のカーネルには、 プロセスの umask が mode で指定された許可設定に適用されなかった。
関連項目
mq_close(3), mq_getattr(3), mq_notify(3), mq_receive(3),
mq_send(3), mq_unlink(3), mq_overview(7)
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部
である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
Index
- 名前
-
- 書式
-
- 説明
-
- 返り値
-
- エラー
-
- 属性
-
- マルチスレッディング (pthreads(7) 参照)
-
- 準拠
-
- バグ
-
- 関連項目
-
- この文書について
-
This document was created by
man2html,
using the manual pages.
Time: 03:33:39 GMT, January 19, 2021