ps2pdf - ghostscript を用いた PostScript から PDF への変換
ps2pdf12 - ghostscript を用いた PostScript から PDF 1.2 (Acrobat 3
以降との互換) への変換
ps2pdf13 - ghostscript を用いた PostScript から PDF 1.3 (Acrobat 4
以降との互換) への変換
ps2pdf14 - ghostscript を用いた PostScript から PDF 1.4 (Acrobat 5
以降との互換) への変換
ps2pdf [options...] {input.[e]ps|-}
[output.pdf|-]
ps2pdf12 [options...] {input.[e]ps|-}
[output.pdf|-]
ps2pdf13 [options...] {input.[e]ps|-}
[output.pdf|-]
ps2pdf14 [options...] {input.[e]ps|-}
[output.pdf|-]
ps2pdf スクリプトは、 Adobe の Acrobat(TM) Distiller(TM) 製品が持つ機能性を、 ほぼ同様に実現して動作します。 これは PostScript ファイルを Portable Document Format (PDF) ファイルに変換するものです。
出力ファイル名が指定されなかった場合、出力ファイルは、 入力ファイル名に対して拡張子 '.pdf' がつけられた名前となり、 カレントなワーキングディレクトリに出力されます。 入力ファイル名か出力ファイル名は、 '-' と指定することができます。 これはそれぞれ、 標準入力からの読み込み、 あるいは標準出力への書き出しを行うものであり、 フィルターとして利用されます。
3 つのスクリプトの違いは以下のとおりです。
ps2pdf12 は常に PDF 1.2 を生成します (Acrobat 3 以降との互換)。
ps2pdf13 は常に PDF 1.3 を生成します (Acrobat 4 以降との互換)。
ps2pdf14 は常に PDF 1.4 を生成します (Acrobat 5 以降との互換)。
ps2pdf 自体は、 今のところ PDF 1.4 を生成します。 ただしこれは将来変更される可能性があります。 出力結果の互換性への配慮が必要になる場合は、 ps2pdf12, ps2pdf13, ps2pdf14 を使ってください。 あるいは、 コマンドラインから -dCompatibilityLevel=1.x スイッチを指定してください。
ps2pdf による変換にあたっては、 制約がいくつかあります。 詳しくは HTML ドキュメントを参照してください。 そのドキュメントには、 変換処理を制御するための数多くの Adobe Distiller(TM) パラメーターについても説明しています。 また PDF/X と PDF/A ドキュメントを生成する手順も含まれます。
ps2pdf スクリプトは、 gs(1) と同じオプションを用います。
figure.ps から figure.pdf への変換。
ps2pdf figure.ps
より詳細な変換。
ps2pdf -dPDFSETTINGS=/prepress figure.ps proof.pdf
パイプを使った変換。
make_report.pl -t ps | ps2pdf -dCompatibilityLevel=1.3 - - | lpr
gs(1), ps2pdfwr(1),
Ghostscript ドキュメント内の VectorDevices.htm
http://bugs.ghostscript.com/ と、 Usenet ニュースグループの comp.lang.postscript を参照してください。
このドキュメントは Ghostscript バージョン 9.56.1 向けに改訂されました。
Ghostscript の主要メンテナーは Artifex Software, Inc. です。 本 man ページは George Ferguson によるものです。